おすすめ記事
クラフトビールって何?その魅力と楽しみ方を解説!

クラフトビールとは?

クラフトビールとは、「小規模な醸造所が職人のこだわりや独自の工夫を凝らして作るビール」を指します。一般的なビールと違い、地域性や多様性があり、ひとつひとつに個性が光るのが特徴です。

クラフト(Craft)」は「手作り」や「職人技」という意味を持ち、その名の通り、クラフトビールには大量生産品にはない独自の味わいや製法が詰まっています。一般的なビールが「万人に愛される味」を目指しているのに対し、クラフトビールは「特定の層に深く刺さる味」を追求しているとも言えます。

たとえば、ホップの苦味を強調したものや、果物を使ったフルーティーなもの、さらにはコーヒーやチョコレートのような濃厚な風味を楽しめるものまで、スタイルはさまざま。これらは、自由な発想によるビール造りができる小規模な醸造所ならではの魅力です。

普通のビールとどう違うの?

クラフトビールと一般的なビールは、見た目は似ているようでいて、中身や作り方に大きな違いがあります。それぞれの特徴を比較しながら見てみましょう。

(1) 規模の違い

  • 一般的なビールは、大手メーカーが大量生産しているため、いつでもどこでも手軽に購入できる点が魅力です。日本国内では「アサヒスーパードライ」や「キリン一番搾り」などがその代表例です。

  • クラフトビールは、小規模な醸造所(いわゆる「マイクロブルワリー」)で作られており、少量生産が基本。そのため、販売エリアが限定されることもあります。最近ではネットショップで販売される商品も増えています。

(2) 味の違い

  • 一般的なビールは、多くの人が美味しいと感じる「万人向け」の味わいを追求しています。ライトで飲みやすく、食事にも合わせやすいのが特徴です。

  • クラフトビールは、味わいの幅が非常に広いのが特徴です。ホップの苦味がしっかりと効いたIPAや、濃厚で甘みのあるスタウトなど、個性的な味わいが楽しめます。

(3) 原材料と製法の違い

  • 大手のビールは、安定供給を目的として効率的な製造プロセスを採用しています。

  • クラフトビールでは、珍しいホップやモルト、地域ごとの特色を生かしたビール造りや、地元の特産品などを使用することが多く、職人たちのこだわりが反映されています。

クラフトビールの魅力

クラフトビールには、大量生産品にはない特別な魅力がたくさん詰まっています。その中でも、特に注目したいポイントを紹介します。

(1) 多様性が豊か
クラフトビールは、スタイルや味わいが非常に多彩です。これがクラフトビールの大きな魅力の一つで、飲むたびに新しい発見があります。
たとえば、

  • IPA(インディア・ペール・エール):ホップの香りと苦味が特徴。クラフトビールの代名詞とも言えるスタイルです。
  • スタウト:黒ビールで、ローストされたモルトの香ばしさや甘みが魅力。デザート感覚で楽しめます。
  • セゾン:ベルギー発祥のスタイルで、爽やかでフルーティーな味わい。特に夏に人気です。

など、様々な種類があります。

(2) 地域性を味わえる
クラフトビールは、地元の水や農産物を活かして作られることが多く、その地域ならではの味わいを楽しむことができます。たとえば、地元の果物を使ったフルーツビールや、地域特産のスパイスを加えたものなど、まさに「その土地の風土を飲む」感覚が味わえます。

(3) 職人の情熱が詰まっている
クラフトビールを作るブルワリーは、職人の熱い思いで成り立っています。それぞれのビールには、作り手のストーリーや哲学が込められており、ラベルデザインやネーミングにもその個性が反映されています。

日本のクラフトビール

日本では、1994年の酒税法改正により、小規模な醸造所がビールを製造することが可能になりました。この改正を機に、多くのマイクロブルワリーが誕生し、日本各地でクラフトビール文化が広がりました。

有名なクラフトビール醸造所

伊勢角屋麦酒(三重県)

世界的なコンクールでの受賞歴があり、日本を代表するクラフトビール醸造所のひとつです。伊勢角屋麦酒は、戦国時代から続く老舗「二軒茶屋餅角屋本店」が1997年に設立したクラフトビール醸造所です。代表的なビールには、アロマの香りとしっかりとしたコクと旨みが特徴の「ペールエール」や、伊勢角屋の天然酵母とゆずを使用した爽やかな「ヒメホワイト」などがあります。これらのビールは国内外のビールコンペティションで多数の金賞を受賞しており、その品質の高さが評価されています。

ヤッホーブルーイング(長野県)

ヤッホーブルーイングは、1996年に長野県で設立されたクラフトビール醸造所です。代表的な製品である「よなよなエール」は、柑橘系のような香りと豊かなコクが特徴のアメリカンペールエールで、多くのビール好きから愛されています。また、強い苦味とホップの香りが際立つIPA「インドの青鬼」や、爽やかな風味のホワイトエール「水曜日のネコ」など、多彩なラインナップを展開しています。

志賀高原ビール(長野県)

志賀高原ビールは、長野県山ノ内町の老舗酒蔵「玉村本店」が2004年に立ち上げたクラフトビールブランドです。自家栽培のホップや酒米を使用し、「自分たちが飲みたいビール」をコンセプトに、多彩なビールを醸造しています。代表的な銘柄には、ホップの香りと苦味が調和した「志賀高原IPA」や、爽やかな飲み口の「ミヤマブロンド」などがあり、国内外で高い評価を受けています。

今回ご紹介したものはどれも有名なクラフトビールですが、これらは日本のクラフトビールのほんの一部に過ぎません!

ほかにもたくさんの醸造所が、地元の水や農産物を活かした個性あるビールを生産しています。ビール好きの方にとっては、自分好みのビールを探すことも楽しみの一つになるかと思います!

クラフトビールの楽しみ方

クラフトビールは、ただ飲むだけでも楽しむことができますが、そのビールが作られた背景や多様性、ほかのビールとの違いを感じながら飲むのもクラフトビールの醍醐味ともいえます。

(1) ビールの特徴を知る
苦味の強いIPA、甘みのあるスタウト、軽やかなセゾンなど、自分好みのビールを見つけるのが楽しいポイントです。現地での試飲や、ネットショップ等で販売されている飲み比べセットなどを活用して実際に飲んでみるのもおすすめです。

(2) ペアリングを楽しむ
クラフトビールは、料理との相性を考えて楽しむとさらに深みが増します。IPAは唐揚げやスパイシーな料理、スタウトはチョコレートや濃厚なデザートなど、一般的に合うといわれているものから、自分好みにペアリングしたり、地元の料理と合わせてみるのもいいかもしれません。

(3) 醸造所を訪れる
地元のブルワリーを訪問して、できたてのクラフトビールを味わうのもおすすめです。職人と直接話しながら、ビール造りの背景を知ることで、より一層味わいが深まります。

まとめ:クラフトビールの世界を楽しもう!

クラフトビールは、作り手の情熱と個性が詰まった特別なお酒です。味わいや香りの多様性、地域性を楽しむことができ、ビール好きなら一度は試してほしいジャンルです!

旅行先で立ち寄ったお土産屋さんや、最近ではネットショップでも購入できるものも増えていますので、気になった方は是非チェックしてみてください!

おすすめの記事